📝EggUライター/ライフコーチ みーやん
「ずっとキャリアアップのために転職したいと思っていた。でも、そろそろ不妊治療も始めたい」
そんなふうに、2つの大きな決断が同時にやってきて、どちらを優先すればいいのか分からなくなっている方も多いのではないでしょうか。転職を考えやすい20代後半〜30代は、妊活や不妊治療を考え始める時期とも重なりやすいものです。新しい環境で挑戦したいという前向きな気持ちがある一方で、不妊治療は通院の頻度が読みにくく、体調やスケジュールが不安定になりがちで、どうしても噛み合いにくいと感じてしまいます。
このコラムでは、不妊治療をしながら転職も経験した私自身の体験を交えながら、「転職」と「不妊」というテーマにどう向き合っていけばいいのか、一緒に考えていきたいと思います。
「不妊治療は転職にどう響くのか」多くの人が気にするポイント
転職と不妊治療を同時に考えたとき、一番のモヤモヤは「不妊治療をしていることが、転職そのものに不利に働くのではないか」という不安ではないでしょうか。場面ごとに整理してみます。
応募書類・面接では、話す義務はない 履歴書や職務経歴書に書く必要はなく、面接で自分から申告する義務もありません。婚姻状況や妊娠・出産の予定を採用選考の場で尋ねることは望ましくないとされています。「聞かれたらどう答えよう」と身構えなくても大丈夫です。
「言わない」ことは不誠実ではない 不妊治療はプライベートな医療情報です。転職活動の段階で開示するかどうかは、自分の判断に委ねられています。私自身も面接では話しませんでしたが、それで問題が起きたことはありませんでした。
入職後の評価に響くかどうかは、伝え方とタイミング次第 本当に不安が現実味を帯びるのは、転職そのものより「入職後に治療を始めたとき、仕事にどう影響するか」です。入職してすぐではなく信頼関係ができてから伝える、休みが必要になりそうな時期をあらかじめ大まかに共有する、といった工夫の余地は大きいです。私自身も、看護師長との関係性ができた頃合いを見て伝え、急な休みにも比較的スムーズに対応してもらえました。
転職エージェントを使う場合 理由を詳しく話さなくても、「勤務時間の融通が利く職場を希望している」といった条件だけ伝えれば、マッチする求人を提案してもらいやすくなります。
私自身の経験:引っ越しがきっかけの転職
私も、不妊治療を始めることを分かっていながら転職をした人の一人です。私の場合はキャリアアップというより、引っ越しにともなって働く病院を変える必要があったという事情でしたが、状況としては近いものがあると思うので、参考までにお話しします。
面接では不妊治療を始める予定であることはあえて話しませんでした。ただ、治療には時間的にも身体的にも負担がかかることは分かっていたので、まずは負担の少ない職場を選び、パートタイムというかたちで働き始めました。実際に治療をスタートしたのは、入職して看護師長との信頼関係がある程度できてきた頃で、検査や採卵で急な休みが出るかもしれないことは、そのタイミングで正直に伝えました。
幸い2回の治療後、自然妊娠することができましたが、「もしもっと長引いたら、職場に迷惑をかけてしまうのではないか」という不安は、治療期間中ずっと心のどこかにありました。この気持ちは、不妊治療と仕事を両立する人の多くが感じるものなのではないかと思います。
「転職」か「不妊治療」か、決める前に考えたい3つの視点
キャリアアップを目的とした転職を考えている方にとっては、特に悩ましいテーマだと思います。決断の前に、次の3つの視点で整理してみることをおすすめします。
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「今すぐ」でなければいけない理由があるか:年齢的なタイムリミットなのか、キャリア上のチャンスなのか。両方に緊急性がある場合もあれば、どちらか一方は先延ばしにできる場合もあります。
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職場選びに「両立のしやすさ」を条件として入れる:給与や役職だけでなく、通院への理解が得られやすいか、勤務時間の融通が利くかも判断材料にしましょう。私自身、あえて負担の少ないパートタイムを選んだように、フルタイム・正社員だけにこだわる必要はないかもしれません。
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伝えるタイミングは自分でコントロールできる:面接で必ず伝える必要はなく、入職後に職場の雰囲気や関係性を見ながら決めても遅くありません。「言わなければいけない」というプレッシャーを自分に課しすぎないことも大切です。
上司に開示せずに不妊治療を始めるという選択肢もある
そもそも上司に開示しないまま治療を始める、という選択も十分にあります。特に転職したばかりの職場では、「まだ信頼関係もできていないのに、プライベートな話をするのは抵抗がある」と感じるのは自然なことです。
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検査やタイミング指導など通院回数が少ない段階は、有給や半休の範囲で対応できることが多く、理由も「私用のため」「通院のため」で十分なことがほとんどです
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夜間・土日診療やオンライン診療を組み合わせられるクリニックを選ぶと、休む頻度そのものを減らせます
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理由までは伝えず、「この日は通院で午後から出社」というように休みそうな日だけ先に共有しておくと、業務調整がしやすくなります
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採卵や移植など治療が本格化して通院頻度や身体的負担が増えてきたら、開示するかどうかを改めて見直すのも一つの方法です。「今は開示しない」は「ずっと開示しない」という意味ではありません
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職場に話さない分、パートナーや家族、不妊治療の相談窓口など、職場以外に気持ちを共有できる場所も持っておきましょう
「迷惑をかけるかもしれない」という不安との付き合い方
治療が長引く可能性を考えると、不安になるのはとても自然なことです。
この不安は「自分が悪いから」感じるものではなく、不妊治療そのものが持つ不確実性からくるものではないでしょうか。完璧なタイミングや100%安心できる職場環境を求めすぎると、いつまでも一歩を踏み出せなくなってしまいます。まずは「今の自分が納得できる選択」をすることが、転職でも不妊治療でも一番大切なのではないかと思います。
迷ったときは、まず自分の「今」を知ることから
ここまで考え方の整理をしてきましたが、「今すぐ動くべきか、少し待てるのか」を判断する材料として、まず自分のからだの状態を知っておくという方法もあります。
EggUは、自宅で簡単にできる卵子検査キットです。指先から少量採血して送るだけで、卵巣に残っている卵子の数の目安となるAMHの数値が2週間ほどでわかります。この検査には助産師によるオンラインカウンセリングがセットになっており、数値を見て終わりではなく、結果の意味やこれからの選択肢について専門家と一緒に整理することができます。詳しくはEggU公式サイトをご覧ください。
もう少し踏み込んで相談したい場合は、単発で受けられるオンラインカウンセリングもあります。「キャリアアップと不妊治療、どちらを優先すべきか・どう両立するか」「転職先の選び方に迷っている」など、転職やキャリアそのものについて考えたいときはキャリアコーチングが、「不妊治療をどう仕事のスケジュールに組み込むか」「通院と業務をどう両立させるか」など、より具体的な治療と仕事の両立を考えたいときは妊活/不妊相談が向いています。まずは自分がどちらの悩みにより近いかを考えて、専門家に話を聞いてもらうところから始めてみるのもひとつの方法です。
まとめ:どちらかを諦めなくていい
転職も不妊治療も、どちらも「今の自分と、これからの自分」のための大切な選択です。同時に進めることに不安を感じるのは当然ですが、働き方や伝えるタイミングを工夫することで、両立の道は十分に見えてきます。
もし今、転職と不妊治療のどちらを優先すべきか迷っているなら、まずは「今すぐでなければいけないことは何か」を整理し、無理のない働き方から始めてみてください。私自身の経験が、同じように悩んでいる方の後押しに少しでもなれば嬉しいです。
📝ライター EggUライター/ライフコーチ みーやん
日本で救急看護師として経験を積んだ後、海外留学を経てオーストラリアでも看護師資格を取得。30代後半で結婚、妊活を経て不妊を経験するも第一子を出産し、40代では不妊治療を経て第二子を出産。キャリアとライフプランの狭間で悩んできた一人です。オーストラリアで看護師として働きながら、EggUカウンセラーとして沢山の女性と関わってきました。現在は臨床を続けながら、EggUライターやライフコーチとして活動中です。