📝ライター EggUカウンセラー あや
10年前の自分に出会うことができるなら「EggUという魅力的なアイテムがあるから、一度使ってみない?」ということを伝えたいです。

当時の私は、30歳。結婚を機に退職をして、新しい職場で助産師としての経験をさらに積みたいと考えている時でした。パートナーと二人の生活も始まり、新しい環境へのワクワクと、仕事と家事の両立に不安と期待を膨らませながら、忙しい日々を過ごしていました。
ふと、同僚から掛けられた言葉。「そろそろ子どもも考えてないの?」正直ドキッとしました。考えていないわけではなかったけれど、まだ転職したばかりだし…。自然に様子をみていくのもいいかな…。そんなふうに考えていました。
そうしたセンシティブな内容は、プライバシーに関わることなので、あまりオープンに話せないことが多いのではないかと思います。そのことで傷つく人もいるでしょう。
しかし、私はその同僚の言葉が、今、自分がどうしたいのか、子どもがいつ欲しいのか、これからのことを考えるきっかけになったのです。
自分、そしてパートナーと向き合う時間
妊活を意識して、生理が来るたびに、自分の心と体に目を向ける時間が増えていきました。それと同時に、パートナー間で話し合う大切さも感じるようになります。結婚したら当たり前に子どもを持つことを考えていた私は、子どもをそこまで望んでいないパートナーとの価値観の違いに戸惑いを覚えます。
多様性と言われる時代、いろんな価値観があって、それが尊重されることは素敵なこと。ですが、妊活となると、難しい場面も多々あります。お互い歩み寄りながら、相手の考えも理解しつつ自分の気持ちも伝える、時には感情的になりながら、妥協点や折り合いを見つける話し合いの時間が必要でした。
不妊治療をスタートさせ、ありがたいことに体外受精で第一子を授かることができました。やっと授かった我が子、育児もゆっくり楽しみたい…。そのような思いの一方で、二人目はどうしようか…。年齢、職場復帰の時期や、受精卵凍結の期間、治療のスケジュールなど、どこかでもう次の治療に向けて常に考えを巡らせている自分がいました。今思うと「早く出産を終えて、辛い治療から解放されたい」これが正直な気持ちだったと思います。

そんな気持ちとは反対に、さらに長い治療へと続きます。
1年の育児休業を終え、凍結卵をお腹に戻しますが、流産…。採卵するが、また流産…。当時の心境は、心も体もボロボロで、もう諦めようかという気持ちでした。
自分の心と体に、一旦休息が必要だと感じると共に、仕事を辞めることも考えました。
助産師として働く中で出会う、決して少なくはない流産。その原因も、初期の流産は胎児の染色体異常、母体の年齢や持病の関係もある、お母さんは悪くない。そんなふうに知識としては持っていましたが、とても落ち込みました。
2回流産が続き、先生に思い切って不育症の検査を依頼しました。
“不育症とは、妊娠はするものの、流産や死産を2回以上繰り返し、生きて産まれる赤ちゃんを得られない状態のことを言います”
一人目は問題なく出産しているから大丈夫だろう…と考えていましたが、まさかの「抗リン脂質抗体症候群」と診断。不育症でした。
不育症の治療である内服と注射を出産まで続け、第二子を出産することができました。
安心したのも束の間、子宮頸がんの高度異形成が見つかり、産後4カ月で手術をすることも経験します。
いかに自分の体を知ること、正しい情報を得ること、自分事として受け止めることの大切さを実感しました。
妊娠前から切れ目のないケアを
この10年、不妊治療、流産、不育症を経験する中で、自分に自信を無くす場面がたくさんあり、本来の自分でなくなっていく感覚がありました。
知らなかった知識や感情をたくさん知りました。もっと知っていたら、違う道もあったかもしれない…。こんな時に、近くで寄り添ってくれる心強い存在がいたら…。何度も思いました。もう一度、同じ人生を送りたいかと言われたら、NOと答えるでしょう。
ですが、この経験が無ければ、今の私はいません。そんな私が、助産師として、ふつふつと湧いてきた思いがあります。
“妊娠する前から、もっと自分の体を知ることって大事なんじゃないの?”
“もっと、このことを世の中の人に知ってもらう必要があるんじゃないの?”
“子どもを望む女性のサポートをもっとしたい!!”
そして、産めなかった、産むことを選択しなかった女性もケアされるべき存在だと強く感じています。

EggUの魅力は無限大
切れ目のない支援ができる助産師になるべく奮闘している中、EggUの不妊カウンセラーである圓山さんから声を掛けていただきました。
そこから、私はEggUの魅力を知ることになります。今も現在進行形です。
私の好きな言葉、志賀さんが伝える「未来はもっと自由でいい」
初めて聞いた時、ものすごく頷けたのを思い出します。
今の自分を知ることはエネルギーが要ることもあるでしょう。
「怖いけれど、今よりマイナスになることはない」一人のユーザーさんの言葉です。
これからの未来を一緒に考え、自分で納得した選択ができるように。
あなたへの切れ目のない支援を続けていきます。
📝ライター EggUカウンセラー あや プロフィールはこちら
28歳で看護師から助産師へ。自身の不妊治療、流産、不育症の経験から、切れ目のないケアができる助産師として奮闘中。病棟勤務の傍ら、助産院を開業し、EggUカウンセラーや包括的性教育、流産・死産等を経験した方を対象に産後ケアを行っている。